2012年07月の記事一覧

Keep calm and carry on

○ワクワクしない

オリンピックの開催を前に、イギリスでは盛り上がりを見せているそうです。

そこで思い出されるのが、もう随分昔のことになりますが、どこかの国でオリンピックが開催される際のテレビ番組でのやり取り。

アナウンサー:「いや~ワクワクしますね~」

所ジョージ:「オレは選手じゃないからワクワクしないよ」

○落ち着ついて…

戦争中には、国威発揚、士気の鼓舞のために、勇ましいスローガンが叫ばれます。

例えば、第二次大戦中であれば、日本では、「撃ちてし止まむ」あるいは「欲しがりません、勝つまでは」などなど。ドイツでは、「嵐を巻き起すのだ」などなど。アメリカでは、「パールハーバーを忘れるな」などなど。各国とも様々なスローガンを掲載したポスターを街中に貼りまくります。団結するために。

さて、そんな中にあって、イギリス。いったい、かの国ではどんなスローガンが踊っていたのかというと…

Keep calm and carry on(落ち着いて行動しましょう)。

一見盛り上がっているように見えるイギリスですが、おそらくその中心はロンドンで、地方都市では、いつも通りの落ち着いた日常が展開されているのでしょう。ロンドンでも、郊外であればそうかもしれません。

何があっても動じない、はしゃがない、浮き足立たない、平静を保つことができる、泰然自若としていられる、そんな落ち着いた大人らしい態度。見習いたいものです。

発想の転換

子どもがいたずらをしているのを目にし、思わず「こらっ」「ダメッ」と言ってしまう気持ち…なんとなく理解できます。 

ところが、こんな人も(我が友人です)。 

「どうしてもイラっとしちゃったりすることもあって、でもそのときにシャッターを押したりすると、気持ちも落ち着くし、むしろすっきりするっていうか。」 

怒る気持ちを抑えて写真を撮る→いたずら写真が成長の記録に化ける 

お見事!

「声は人なり」

「文は人なり」と言われる通り、文章には、その書き手の人となりが表れます。 

最近ふと思ったのが、標記の「声は人なり」。 

新規のお客様と初めてコンタクトを取る際、まずは電話でのやり取りから始まるわけですが、つい先日も電話でお話しさせて頂いた際、「穏やかなお人柄がうかがえるようなお声だなあ」と感じました。そして実際にお目にかかり、お話しさせて頂き、納得。 

書き言葉であれ、話し言葉であれ、言葉選びやトーンにも、カドのあるものもあれば、丸みを帯びたもの、柔らかなものまで、様々です。それらは、実によく、その書き手や話し手の内面を表します。 

さて、どうしたものでしょうか。

形(外面)を整えることで、内容(内面)が整えられることもあります。例えば私の場合、方言で話すと、リラックスできると同時に、態度がルーズにもなります。反対に、標準語で話すと、シャキッとします。ただこれは、そもそも内面が外面に依存しすぎている、内面がさほど強固には律されていない、ということかもしれません。 

良き文、良き声への道。やはり内面の豊かさや強さ抜きには、たどり着けないのかもしれません。

数字にご用心

よく知られていることですが、アンケートなど各種調査の集計結果をグラフで表示する際(特に過去数年のデータを比較する時など)、メモリのとり方によって、変動の幅が大きく見えたり、小さく見えたりと、印象がずいぶん変わってきます。

何かを数字で表すことは、その何かを理解する際の助けにもなり得ますが、あくまでも全体像ではなく、一側面しか捉えきれません。また、その数字自体も、目的に応じていかようにも「見せる」ことが出来きます。従って、その取り扱いには、慎重さを要します。
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さて、こちらの記事。一部引用します。

 そんな能天気な高齢出産ブームとは裏腹に、日本産婦人科医会からは驚くべきデータが発表されている。胎児異常が理由とみられる中絶数が、10年前と比べて倍増しているというのだ。しかも、ダウン症に限ってみれば3倍近くにもなっている。
 このデータは、横浜市大先天異常モニタリングセンター(センター長=平原史樹・同大教授)が日本産婦人科医会所属の約330施設を対象に調査したもの。無脳症(脳と頭蓋骨の大半が欠けた状態)や水頭症(髄液がたまり脳室が大きくなる病気)、ダウン症といった胎児異常が理由とされる中絶の総数は、85~89年で約5400件だったが、00〜09年には約1万1800件に増加している。ダウン症は最も増加率が高く、370件から1100件に増えていた。

!?

(前略)胎児異常が理由とみられる中絶数が、10年前と比べて倍増しているというのだ。(中略)胎児異常が理由とされる中絶の総数は、85~89年で約5400件だったが、00〜09年には約1万1800件に増加している。

そう、85~89年が5年間、00~09年が10年間。期間が倍なら、総数も2倍近くになるでしょう。注意を喚起するという記事の趣旨自体はある程度分かりますが、そもそもこのような「データ」を「このように」公表するあたり、マスコミだけでなく研究機関の劣化も、相当進んでいるのかもしれません。